観光旅行の行き先として高い人気を誇る長野県。本州の中央部に位置する立地の良さや、伝統文化と自然が織りなす滋味あふれる旅情を味わえる事から、国内外より多くの観光客が訪れています。
かつては信濃国、そこから転じて信州とも呼ばれてきた当地は、4つの地域に大別されています。
北信・中信・東信・南信といった4エリアから構成されている長野県。それぞれに独自の文化と多様な自然を有していることで、観光スポットの色合いも様々です。
今回紹介するのは、南信エリアの人気観光スポットである高島城。歴史や見どころ、観光情報などを解説します。
高島城の歴史
高島城は1598年(慶長3年)、豊臣秀吉の家臣であり信濃諏訪藩主となった日根野高吉によって築城されました。
のちに日根野氏が転封し、元来諏訪地域を治めていた諏訪氏が入封。その後、明治にいたるまで諏訪氏の居所として、補修を繰り返しながら利用されていました。
明治維新後には新設された高島県の県庁舎として利用され、現在では観光名所として賑わいを見せています。
高島城の見どころ
江戸時代中期に築城され、城主が変わりながら歴史を積み重ねてきた高島城。現在では観光名所として有名になっている当地ですが、その見どころについて触れてみましょう。
日本三大湖城
高島城は、松江城や膳所城と共に日本三大湖城と呼ばれています。
湖城とは湖の沿岸に築かれた城の事であり、松江城は宍道湖、膳所城は琵琶湖、そして高島城は諏訪湖の畔に建てられました。
湖の沿岸に築城する利点としては、湖を堀代わりに出来る点があげられます。一方、湖岸は浸食されやすく、補修の手間がかかる欠点もあったようです。
後に諏訪湖の埋め立てが行われたことで、現在の高島城は諏訪湖に接してはおらず、一般的に見られる堀に囲われた様式となっています。かつて「諏訪の浮城」と呼ばれた情景とは異なる現代の高島城ですが、それでも諏訪湖の畔に佇む姿は絵になりますね。
春は桜、秋は紅葉
高島城は現在、高島公園として整備されており、人気の行楽スポットとなっています。
春は桜の名所として知られ、ソメイヨシノを中心とした多種多様な桜の木が100本近くも植えられています。昼間だけではなく、ライトアップされた夜桜を満喫できる日没後の散策も魅力的でしょう。
秋には公園内のイチョウが色付き、夕暮を思わせるその情景が、近付く冬の到来を連想させてくれます。
四季の移ろいと共に、異なる表情を見せる高島城。お城としての風格とともに、いつまでも視界に留めておきたいと思ってしまうような、風情ある佇まいも魅力の一つです。
歴史を伝える資料館
高島城の天守閣は、昭和の時代に再建されたものです。内部は鉄筋コンクリート製であり、博物館や資料館といった趣の施設となっています。
最上階にある展望コーナーからは、諏訪湖や諏訪の街、天気さえ良ければ富士山まで拝むことができます。高島城を訪れた際には、是非とも堪能したい景観と言えるでしょう。
観光案内
アクセス
長野県諏訪市高島1丁目20−1
- JR:JR中央線上諏訪駅下車、徒歩10分
- 高速道路:中央自動車道諏訪ICより15分
電話番号
- 高島城:0266-53-1173
- 諏訪市観光課:0266-52-4141
入場料
- 大人310円(200円※)、小人150円(100円※)
※()内料金は20名以上の団体料金
開館時間
- 4月~9月:9:00~17:30
- 10月~3月:9:00~16:30
公式サイト
諏訪市の公式サイト内にある高島城と高島公園のページです。訪れる際は参考にしてください。